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薬剤溶出性ステント(以下DES)は会報誌32号にて、仙台の横山初江さんが国内初の治療を受けたことでその内容を「免疫抑制剤を塗布し、コーティング剤のポリ乳酸で覆ったステントを冠動脈内に埋め込む。免疫抑制剤は血管内へ少しずつ染み出し、内膜組織の増殖を長期的に抑制、ポリ乳酸は約1カ月で体内に吸収される。術後の再発率は3%程度になると期待されている」と紹介しました。そのDESが今年8月に保険適応になったことで、多くの患者さんの治療を有効にしていくことになります。
| カテーテル検査と治療費用(カテーテル1本での計算です) |
| カテーテルの種類 |
3割負担 |
老人1割 |
| カテーテル検査のみ |
約7万円 |
40,200円 |
| ステント |
約27〜30万円 |
40,200円 |
| サイファ(新ステント) |
約30〜32万円 |
40,200円 |
| ロータブレータ・PTCA |
約30〜32万円 |
40,200円 |
| ローラブレータ・ステント |
約32〜38万円 |
40,200円 |
| ロータブレータ・サイファ |
約40万円前後 |
40,200円 |
※手法などで金額が若干違います。目安としてください 新東京病院医事課提供 |
今回、使用が認められたステントはステンレスの上に免疫抑制剤のシロリムスを塗り、一定期間、薬剤が表面に残るようになっており、通常のステントと比べ劇的に再狭窄を減らすとされています。バイパス手術を終えた方にとってどんなときに使うかと言いますと、バイパスが適応になった時点では、大きな狭窄が数カ所にわたり発生していたり、左主幹部の太い血管に心筋梗塞がある場合でした。この場合にカテーテル治療では新たな心筋梗塞の発生など治療中に生命の危険を伴うことが多いとされ外科的に治療を受けたわけです。
しかし、いったんバイパスで全体の血流が改善された後に新たに、狭心症や心筋梗塞になった場合はその場所に今回の治療が有効になるといえます。バイパス手術時に10年は大丈夫と言われ、10年を経過した方はそろそろ大丈夫なのか? と心配されているかと思いますが、今回の治療でまた安心を得られるのではないかと思われます。
DESの治療で課題となっていることは、治療後の抗凝固療法です。血管内に異物であるステントを入れると、血液中の血小板が集まり血栓を作り、新たな心筋梗塞を引き起こす可能性があり、血液の塊をできにくくするために抗血小板剤を使います。この抗血小板剤にクロピドグレルという薬が有効とされていますが日本ではまだ承認されておらずDESの治療においては、抗凝固療法を慎重に検討されるべきであるとの注意もあります(クロピドグレルは海外では販売されているが日本では承認に向けて治験段階の薬剤)。
次にステント治療の医療費についてですが今回はカテーテル全般についても記しておきますのでご参考になさってください。金額は表のとおりです。老人医療の負担は2割では正確には出ませんので、医事課にお尋ねください。東京都の重度心身受給者証を使用の方は治療費での窓口負担はありません。高額医療費の貸し付け制度や委任払いなどの方法もありますので、医事課または医療相談室までお尋ねください。
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